中学受験の親の悩みQ&A
中学受験をめざす親のみなさんから届く報告、悩み、相談は年間1,000を超えます。ストロング宮迫が答えたものをまとめてみました。

人の体験から学ぼう!

中学受験を経験し、塾に行かずに親子で勉強。

私立中堅校に合格したが

「勉強量が足りなかった」
「どうしても行こうと思えない」

という本人の意思で公立中学を選択した方の報告を紹介しましょう。

中学受験を目指す方はご自身の家庭の先を見通すためにもぜひ参考にしてほしい報告です。

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その節は大変お世話になりました。今が一年でも一番お忙しい頃かもしれませんね!

こんな時期ではありますが、当時中2だった子どものその後をご報告させていただきます。

中学受験では、勉強量が足りなかったとの反省から、合格はいただきましたが、公立中学校に進んだその後です。

熱心に勉強はするが、簡単な問題をさらさら解くのが好きでツメが甘い。学校の成績はいいが、模試はイマ一歩、、、という相談に、負荷をかけていこうというご回答をいただきました。

私自身、そこまで細かく見ることはできなかったのですが、自分よりデキル子たちが通う進学塾に転塾してから、毎日、燃えに燃えて、みっちり勉強しました。

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高校受験では、地域公立トップ校に余裕で合格を果たしました。高校3年間は、厳しい運動部でやれるだけやってみたい、と厳しい練習に耐え、友達をたくさん作り、課題もこなし小テストもクリアしていました。

試験週間や放課後は、数学の先生に毎日のように質問に行き、部活を引退してからは、数学研究室にいりびたり(理系です)。

夜は塾に毎日のように自習室が閉まる時間まで通い、昨年の夏休みは1日10時間以上、熱心に勉強いたしました。

昨年の夏のはじめに、どの講義を受けるかあーでもない、こーでもない、と話し合ったときは本当に楽しそうだったことを覚えています。

彼女には、模試だとか、合格の判定だとか、全部が楽しいゲームのようでした。もちろん、ずっと判定がよかったわけではありません。むしろ悪くても、めげずに次は頑張るぞ、と笑っていた印象が残っています。

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結局、なんでも全部彼女が考え、決めました。嬉しそうに受験システムを研究し、友だちと情報交換し、クラス一丸となって(よくいう団体戦ですね!)いい雰囲気でした。

本人が綿密な計画をたてて実行した、というイメージで表現するならば、俗に言う「やる気スイッチ」が入っていた状態だったと思います。そしてこの春、めでたく第一志望の地元国立大学医学部保健学科に合格させていただき、夢の作業療法士に一歩近づきました。

全国から集まった(意外に地元は少ない!)楽しいメンバーと早速友達の輪をひろげ、毎日が楽しい楽しい!っていう、憧れの大学生活をエンジョイしております。

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これも、彼女の日々の努力はもちろんですが、振り返ればこのメルマガに出会えたことがそもそもの始まりだったような気が致します。

親として、自分の子にいま何が必要か、ずっと様子をみながら、環境を整えてきたと思います。

でも結局、私がしてきたことは、気持ちに共感し、ただ、「やる気」を育てるような言葉かけと選択できるような環境を提示し、そして方向を示すアドバイスをすることだけのような気がしてきました。

適切な時期に、適切な環境を与えてやれたら、あとは自分で伸びていくのかな。

親が育てたなんてとんでもない。自分で伸びていくのですね!そして、周囲の先生や友だちの影響はとても大きかったと思います。周りのみんなに、感謝の気持ちでいっぱいです。

もちろん、ストロング先生とこのメルマガに出会えたこと。本当に、出会いに感謝!です。

これから夏本番。受験生には、ぜひ!全力で頑張ってほしいと応援しています。本当にありがとうございました。

皆さんの感想がいかがでしょうか?

もしかしたら手もあまりかからず順調そのもので羨ましいって思う方がいたかもしれません。

親は子供のなにを大事にするか?

私がこの方の報告を読んで強く思うことは「子供が自分をイケてる」と思っていることの重要性ですね。

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どんな子供にだって課題はあり、問題点はあるわけですが、

子供自身が今の「自分をイケてる」と
感じているとき、
そう感じさせたとき、

この方のお子さんのような進み方をする子供は多いです。

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なので「手もあまりかからず順調そのもので羨ましい」って思った方も、そこだけは外さないでよくよく考えておいてほしい。

「結局なんでも全部彼女が考え決めました」というようになる子供は

みーんな「自分をイケてる」

と思っています。

それを育んできたのは「勉強量が足りなかったとの反省から公立中学校に進んだ」これですね、これが土台になってる。

「学校の成績はいいが、模試はイマ一歩」は親にとっては大問題ですが、本人は「イケてる」と自信があったはずです、一貫して。

「イケてる」と思っている子供にはライバルがあればいい。

これが「自分よりデキル子たちが通う進学塾に転塾してから毎日燃えに燃えてみっちり勉強しました」ですね。

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誰でも進学塾に通えばいいのではありません。
でも、「イケてる」と思っている子供には良い環境になりうる。
結果、「地域公立トップ校に余裕で合格」。

「高1の壁」が誰にでもあるわけですが「課題もこなし小テストもクリア」、これがすごく大事なポイントでしょう。

「イケてない」子供は日々の課題をこなせず、小テストでも撃沈します。こうなるとあとはもう泥沼になっていく。

【お母さんからの相談】勉強のコツもつかめずにもがき苦しんでいる

「イケてる」ってなにが?

「イケてる」とは小さなことの積み重ねです。

課題をこなし、まずは小テストをクリアする。小テストができたら定期テストへ。努力と成果の積み重ね。

この方が、そしてお子さんがすばらしかったのは、その

小さなことをおそらく一度もゆるがせにしなかった

ことだと思います。

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難しい問題にはあまり取り掛からなかったかもしれないけれど、やるべき基本はきっちりやっていた。

だから、一貫してお子さんは自分のことを「イケてる」と思っていた。この報告はまさにその典型的な事例に当てはまるものでした。

こうなると、あとは子供は自分で進路を決め、自分で勉強して、志望動機の明確な学部へ進学する。

すべての始まりはなんなのかということを考えてみてほしいのです。

【親のノウハウ】中学受験は親の受験。親が変われば、子供も変わります。

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子供が自分で勉強するために必要なこと

適切な時期に、
適切な環境を与えてやれたら、
あとは自分で伸びていくのかな

と書かれていましたね。成績がイイ子の親はみんなこう言う。無意識の謙遜も入ってるんです。

でもね、こうなるためには「子供が自分をイケてる」と思っているのが大前提なんです。

「適切な時期」や「適切な教材」や「適切な塾」をみんなものすごい情報収集して子供に与えているけれど、クソの役にも立っていないことが実に多い。

なぜか?

「子供が自分をイケてる」と思っていないからです。

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そう思うためには、繰り返しますが「課題もこなし小テストもクリア」、これがすごく大事なポイントでしょう。「単元テスト・定期テストができる」が最優先。

これなくしていかなる先生も教材も環境もすべて無駄になる。そのことを理解して読んでくだされば今回の報告があなたのためになるでしょう。
【親のノウハウ】親にしかできない勉強の工夫を実践。教育系の雑誌でも親技を紹介されてきました